【MG Ex-Sガンダム レビュー】旧版と何が違う?変形ギミックと保持力の真相
1987年に雑誌連載企画として幕を開け、今なおメカニックデザイナーや熱狂的ファンの心を掴んで離さない『ガンダム・センチネル』。その主役機として異彩を放つ超弩級モビルスーツが「Ex-S(イクスェス)ガンダム」です。BANDAI SPIRITSのマスターグレード(MG)シリーズにおいて、2003年の初キット化、そして2019年に大幅な刷新を遂げた「MG 1/100 Ex-Sガンダム/Sガンダム(通称Ver.1.5)」は、ガンプラ史上屈指の巨大パッケージと複雑極まる設計で知られています。
発売から時を経た2026年現在も、その圧倒的な造形美と存在感から定期的な再販のたびに争奪戦が繰り広げられる伝説のキット。しかし、購入を検討するモデラーの間では「組み立て難易度はどれほど高いのか」「ポロリや関節のヘタリは改善されたのか」「旧版と具体的に何が違うのか」といった疑問や懸念が絶えません。今回は本キットの構造、可動性能、変形シークエンス、そしてネット上のリアルな評価を徹底的に検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2019年のVer.1.5はディープストライカーの新規パーツをフィードバックし、頭部・胸部・肩部・脚部の造形と配色が劇的に洗練。選択式でSガンダムの再現も可能。
- 要点2:ランナー数40枚超・総パーツ数約1,000点に達するメガキットであり、素組みだけでも15〜20時間以上の集中力を要する最高峰の組み立て難易度を誇る。
- 要点3:Gクルーザー変形や大型兵装の自重による保持力問題・ポロリが存在するため、ガシガシ動かすアクションモデルではなく「重厚な鑑賞用ディスプレイモデル」としての向き合い方が不可欠。
【決定的な違い】MG Ex-SガンダムVer.1.5と旧版(2003年版)の進化点を徹底比較
旧版(2003年発売)とVer.1.5(2019年発売)の決定的な違いは、外観のプロポーション刷新と構造設計のブラッシュアップにあります。Ver.1.5では、2018年に発売された大型キット「MG ディープストライカー」の開発で培われた新規金型パーツを大量に投入。カトキハジメ氏自らが監修した現代的なフォルムへと生まれ変わりました。
頭部は完全新規造形となり、フェイスラインの引き締まりやアンテナのシャープさ、インコム発射口のモールド密度が大幅に向上しています。胸部ダクトの小型化と肩部ブロックのスライド機構の追加により、旧版でやや武骨すぎたシルエットがスタイリッシュな航空機的ラインへと昇華。さらに、成形色も鮮やかすぎた旧版のトリコロールから、センチネル特有の航空機を彷彿とさせるミリタリーチックで落ち着いたブルーへと変更されました。
さらに見逃せないのが、本キットが「コンバーチブルキット」仕様である点です。旧版ではEx-Sガンダム単体、あるいは別売りのSガンダムを購入する必要がありましたが、Ver.1.5にはSガンダム 換装パーツが最初から同梱されています。気分やディスプレイスペースに合わせてSガンダムまたはEx-Sガンダムのどちらかを選択して組み立てられる点は、モデラーにとって極めて大きな付加価値となっています。
| 比較項目 | 旧版(2003年発売) | Ver.1.5(2019年発売) | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 頭部・胸部造形 | やや丸みを帯びた大味な造形 | ディープストライカー準拠の新規造形 | 小顔化と精悍なエッジにより密度感が劇的に進化 |
| 成形色設定 | 鮮やかな原色寄りのブルー | トーンを抑えたセンチネル特有のロービジ青 | 素組みでも航空兵器としての説得力が倍増 |
| 換装ギミック | Ex-S専用(Sガンダムは別売) | Ex-SとSガンダムの選択式コンバーチブル | 余剰パーツは増えるもののプレイバリューは極めて高い |
| 関節・マテリアル | ABS樹脂主体+ビス止め構造 | 一部KPS樹脂採用+ビス止め併用 | 塗装派の破損リスクが軽減、耐久性は向上 |
| 定価(税込) | 8,800円 | 13,200円 | 価格差以上の新規パーツと換装価値を内包 |

【組み立て難易度と素組みレビュー】パーツ総数と製作時間の現実を直撃検証
「MG Ex-Sガンダム 組み立て難易度」という検索ワードが常に上位にある通り、本キットはBANDAI SPIRITS ガンプラの中でも最上位クラスの労力を要求します。パッケージを開けた瞬間に広がるのは、40枚を超えるランナーと分厚い取扱説明書。総パーツ数は約1,000点に迫り、一般的なMG(パーツ数300〜500点)の2倍から3倍の物量です。
ホビー系ライターや熟練モデラーの制作記録を総合すると、MG Ex-Sガンダム 素組みレビューにおける平均製作時間は15〜22時間前後。ゲート処理を丁寧に行い、部分塗装やスミ入れ、付属の水転写デカールまで貼り終える場合、30〜40時間以上の作業時間を確保する必要があります。
構造上の大きな特徴であり難所となるのが、要所に採用されている「ビス止め」と「金属ビス用ナット」の組み立てです。肩関節やバックパックのアーム部など、大重量を支える基部にはドライバーによる締め込み作業が必須となります。締め付けが弱ければ重さに負けて垂れ下がり、逆に締めすぎるとプラパーツを破損させるリスクを伴うため、手先の繊細な感覚が試されます。
とはいえ、苦労の果てに組み上がった本体の満足感は筆舌に尽くしがたいものがあります。パーツ分割による色分け再現度は極めて高く、複雑なイエローのインテークや脚部ビーム・カノンのシリンダー部まで、塗装を行わずとも設定画通りのハイディテールなEx-Sガンダムが卓上に鎮座します。
【可動域と保持力の真実】変形ギミック詳細まとめと「ポロリ」頻発への現場対策
大型重モビルスーツである本機を評価する際、避けて通れないのが「MG Ex-Sガンダム 可動域と保持力」のリアルな検証です。結論から述べると、現代の最新MG(フリーダムVer.2.0など)のような柔軟なアクション性を期待して購入すると確実に肩透かしを食らいます。
可動域自体は肘や膝が90度前後曲がるものの、背面の巨大なバックパック・ブースター、大腿部側面のビーム・カノン、肩の大型プロペラント・タンクが干渉し、ポージングの自由度は極めて限定的です。なにより、本キット最大の武器である「ビーム・スマートガン」の保持が最大の難関となります。大腿部のムーバブル・フレームにマウントして構えるアイコニックな射撃ポーズを維持するには、ジョイントアームの渋み調整が欠かせません。
さらにモデラーを悩ませるのが、各部の「ポロリ(パーツ脱落)」現象です。特に以下の部位は注意が必要です。
- 膝部リフレクター・インコムのカバー:可動や干渉の際に外れやすく、紛失の危険性が高い。
- 大腿部ビーム・カノンの接続軸:重量に対して受け側の保持が弱く、角度をつけると自重で下を向きやすい。
- バックパックとブースターポッドの接続部:テコの原理で強い負荷がかかるため、動かす際に根本から脱落しやすい。
これらのストレスを軽減するMG Ex-Sガンダム ポロリ対策として最も有効なのは、可動させない軸の事前接着と、関節ピンへの水性ニスや瞬間接着剤の塗布による渋み強化です。特にディスプレイ専用と割り切る場合は、外れやすい外装パーツの裏側に粘度の低い瞬間接着剤を点付けして補強するモデラーが多数を占めています。
また、本機の象徴でもある巡航形態「Gクルーザー」への完全変形ギミック詳細まとめとして触れておかなければならないのは、その工程の凄絶さです。脚部をクランク状に折り畳み、胸部を展開、バックパックをスライドさせる一連のシークエンスは、マニュアルを見ながらでも1時間以上の格闘を要します。パーツ同士のクリアランスが極めてタイトなため、塗装後の変形は塗装剥げや破損の危険性が極めて高く、一度変形させたら元に戻すのを躊躇するユーザーがほとんどです。

【実態検証】MG Ex-Sガンダムの評判・ネットの反応と愛好家の本音
SNSやホビーコミュニティ、大手掲示板における「MG Ex-Sガンダム 評判・ネットの反応」を網羅的に分析すると、評価は明確に二極化しています。
ポジティブな声の中心にあるのは、やはり「圧倒的威圧感と造形美」です。『完成後の圧倒的な質量感は、他のどのMGとも比較にならない』『リビングの棚に置くだけで部屋の主役になる』『ガンダム・センチネルの読者なら一生に一度は組むべき聖杯のようなキット』といった、完成時の達成感と鑑賞価値に対する絶賛が目立ちます。
一方で、ネガティブな評価や悲鳴として挙がっているのは、制作難易度と自立の不可能性です。『専用のディスプレイスタンドを使わなければ自立は不可能』『あまりのランナーの多さに箱を開けて絶望し、積みプラの肥やしになった』『変形させようとしたら股関節のダボが白化して冷や汗が出た』など、取り扱いのシビアさに直面したユーザーの本音が赤裸々に語られています。
つまり本キットは、手軽に遊べる玩具的なキャラクターモデルではなく、腰を据えてパーツの調整や摺り合わせを行いながら完成を目指す「精密スケールモデル」としての気構えが求められるプロダクトなのです。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
Ex-Sガンダムを巡っては、インターネット上で長年語り継がれているいくつかの誤解が存在します。購入後に後悔しないためにも、これらの真実を把握しておく必要があります。
誤解1:Ver.1.5は内部フレームも含めて完全新規設計である
これは最も多い誤認です。Ver.1.5は頭部・胸部・肩部・脚部外装などに多くの新規パーツが使われていますが、基本骨格となる内部フレームの大部分は2003年版の金型を流用しています。そのため、近年の最新フォーマット(MG Ver.KaやSEED系MG)のような極小クリアランスの多重関節やアンダーゲート設計ではなく、クラシックなMG特有の「合わせ目」や「ビス止め構造」が残されています。
誤解2:可動範囲が広いので躍動感あるアクションポーズが自由に取れる
これも明確な誤りです。総重量約800gを超える重量級キットであるため、空中に浮かせて激しく手足を広げるポージングは関節やスタンドに過剰な負荷を与えます。本機の真骨頂は、付属の専用スタンドにしっかりと固定し、ビーム・スマートガンを前方に構えて巡航する「静かな威圧感」を漂わせるポーズにあります。

【プロの結論】2026年最新再販情報と「買うべき人・避けるべき人」の判断基準
「MG Ex-Sガンダム 塗装作例」を鑑賞すると、センチネル特有のスプリッター迷彩や細やかなコーションデカールで彩られた美しい機体に誰もが憧れを抱きます。しかし、大人のホビーライフにおいて最も貴重な資源は「制作時間」と「展示スペース」です。
心理学や行動経済学で指摘される「サンクコスト効果」や「所有欲による衝動買い」に囚われると、高さ約30cm、奥行き約40cmに及ぶ巨大なパッケージを部屋の隅に放置し続けることになりかねません。以下の基準に照らし合わせ、自身が本キットと誠実に向き合えるかを冷静に判断してください。
本キットの購入を心からおすすめできる人
- 『ガンダム・センチネル』の世界観やカトキハジメ氏のメカニックデザインを愛してやまない人
- 週末に少しずつパーツを切り出し、じっくり時間をかけてプラモデルと対話する過程を楽しめる人
- 完成後に幅40cm・奥行き40cm・高さ35cm以上の独立したディスプレイ空間を確保できる人
- 軸の渋み調整や接着など、基本的な工作技術とリカバリー能力を持っているモデラー
購入に慎重になるべき・見送るべき人
- 完成後に手にとってポーズを変えたり、ガシガシ遊んだりしたい人
- 短時間(数時間程度)でサクッと満足感を得られるキットを求めている人
- 自宅の収納スペースやショーケースに余裕がない人
- 接着剤やドライバーを使った細かな調整作業にストレスを感じる初心者
なお、MG Ex-Sガンダム 再販情報 2026年最新の状況として、バンダイホビーセンター新館の稼働や生産体制の拡充により、大型キットの再生産スパンは過去数年と比べて緩やかに改善しつつあります。それでもEx-Sガンダムのような超大型製品は金型運用の都合上、年間の生産回数が極めて限定的です。定価(税込13,200円)を大幅に超えるフリマアプリの転売価格に飛びつくのではなく、公式ガンダムベース各店や大手量販店の定期的な抽選・予約入荷のタイミングを冷静に見極める姿勢が賢明です。
【mg ex s ガンダム レビュー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:旧版(2003年発売)を所持していますが、Ver.1.5を買い直す価値はありますか?
A1:間違いなく買い直す価値があります。頭部の精悍な小顔化、胸部ダクトのスマート化、落ち着いたブルーの成形色変更により、並べた際の洗練度が別物です。さらにSガンダムへの換装パーツも付属するため、センチネルファンであれば買い替えによる恩恵を極めて強く実感できます。
Q2:全塗装をしたいのですが、KPS素材や変形ギミックでの破損リスクはありますか?
A2:塗装派にとっては非常に注意が必要なキットです。内部フレームの一部にKPSが使われているため、ラッカー系塗料の溶剤浸透によるクラック(割れ)に警戒が必要です。また、Gクルーザーへの変形クリアランスは素組み状態でもギリギリであるため、塗装後に完全変形を行うと高確率で塗膜が剥がれます。基本的には「MS形態」か「Gクルーザー形態」のどちらか一方を決めて仕上げることを強く推奨します。
Q3:スタンドなしで自律させることは可能ですか?
A3:Ex-Sガンダム形態での自立は不可能と考えた方が安全です。背面の巨大なブースターポッドと脚部増加ユニットにより重心が極端に後方へ偏るため、足首関節が耐えきれません。破損や転倒事故を防ぐためにも、必ず付属のビス止め式専用ディスプレイスタンドを使用して展示してください。
Q4:素組みと部分塗装だけでかっこよく仕上げるコツはありますか?
A4:パーツ分割が優秀なため、素組みでも十分な完成度を誇ります。その上で、以下の3ステップを施すだけで化けます。①グレー系とブラック系を使い分けた丁寧なスミ入れ、②大腿部や肩部への付属水転写デカールの貼り付け、③缶スプレーによる「つや消しトップコート」の塗布です。プラスチック特有のテカリが消え、航空機のような重厚な質感を手軽に手に入れることができます。
まとめ:圧倒的密度と対峙する大人のための最高峰ガンプラ
MG Ex-Sガンダム(Ver.1.5)は、万人受けする扱いやすさを備えたキットではありません。膨大なパーツ数、重さとの戦い、タイトな変形ギミックなど、作り手に対して相応の覚悟とスキルを要求する難攻不落の要塞のようなプラモデルです。
しかし、その壁を乗り越えて全ての外装が組み合わさり、大型ビーム・スマートガンを携えたEx-Sガンダムが完成した瞬間の感動は、他のキットでは決して味わえない唯一無二の体験となります。2026年の今も色褪せない『ガンダム・センチネル』の至高のデザインを、ぜひあなたの手で卓上に具現化してみてください。 (出典: mg ex s ガンダム レビュー(Yahoo!ニュース))